首が凝ると、心も身体も病む。3

なぜ、首が凝るといけないのか? その1「凝りが全身に広がる!?」
 
では、なぜ首が凝るといけないのでしょうか?
首は、重い頭を身体のいちばん高い位置で支えています。
実は、頭って結構重いのです。ボウリングのボールで例えると、11ポンドから16ポンドもあるのです。本当に重いのです。
その重い頭を、寝ているとき以外は常に支えています。
ボウリングのボールを両手で支え、頭の位置で保つことをイメージして下さい。どうでしょう?とてもたいへんなことが想像出来ます。
手はすぐ疲れてしまい、ボールを支え続けることは困難です。しかし、首の筋肉は、頭を支えることを止める訳にはいきません。
疲れようが、凝りが溜まろうが、支え続けなければいけません。疲れた〜もう無理〜ヤーメタという訳にはいかないのです。
重い頭を支える筋肉、それが「首インナーマッスル」なのです。凝るのは当然であり、宿命とも言えます。
「首インナーマッスル」はとてもたいへんな働きをしていて、凝ってちゃダメなんだとお判りだと思います。しかし、凝りをそのままにしておくと、もっと大変なことになってしまうのです。
筋肉は、凝ると縮んで固くなってしまいます。そうすると筋肉の力が落ちてしまいます。「首インナーマッスル」に凝りが起こると、頭を支える力が弱くなります。重い頭を支えづらくなるのです。
しかし、当然ですが、頭は軽くなってくれません。11ポンドから16ポンドのボウリングのボールの重さのままです。
その頭を支えるための、筋肉の力が落ちてしまう訳ですからたいへんです。頭を支えないと日常生活は送れませんから、落ちた筋肉の力をどこかで補わなければなりません。
そうすると、首の筋肉だけで頭を支え切れなくなるので、肩の筋肉を余分に使うことになります。肩凝りの発生です。
肩の筋肉も凝ると力が落ちます。頭を支えるのに筋肉の力が不十分となり、今度は背中の筋肉を使います。肩凝りに背中凝りが加わります。
そうなると、肩と背中の凝りで肩と背中の筋力が落ちます。ですが、当然頭は軽くなってくれない。今度は腰の筋肉までが頭を支えるために使わざるを得なくなってしまいます。
この様に、「首インナーマッスル」の凝りに始まり、だんだんとの凝りが全身にに広がって行くことがご理解いただけたと思います。
「首インナーマッスル」の凝りは宿命的で、凝りは我慢していると、あるいは気付かないでいると、ドンドン酷くなってしまい、全身に凝りが広がってしまうのです。
全身の凝りはだんだんと全身の筋力低下に結びついていくことがお解かりだと思います。それは、「疲れやすくて疲れの取れない体質」になってしまうことなのです。前章で触れた、疲れやすくて、疲れが取れにくい体質です。
更に、全身の凝りから全身の筋力低下が起こると、疲れやすくて疲れが取れにくいだけでなく、モチベーションの低下からウツ状態に発展してしまうことも解ってきました。
「首インナーマッスル」の凝りが蓄積すると、全身の凝りに発展し、疲れやすく疲れの取れない体質になり、モチベーションが低下し、ウツにもなりやすいことがお解りいただけたでしょうか。
まだまだ続きます。