中高年からの膝痛3

膝関節の屈伸不足で、もうひとつ問題が起こります。それは、大腿四頭筋の筋力低下です。大腿四頭筋は、太ももの前面全体を覆う筋肉です。

この筋肉は屈伸することで鍛えられ、筋力が保たれます。ところが、現代生活の運動不足で大腿四頭筋の筋力が低下してしまうのです。

大腿四頭筋の筋力低下が起こると、膝関節の安定性が悪くなります。簡単に言ってしまうと、膝関節が微妙にグラグラしてしまう。のです。

このことで、膝関節は安定性を失い、慢性的にグラグラすることで関節への負担が増大します。

関節がグラグラして負担が増えると、関節を覆う関節膜に炎症が起こり始めます。これも膝痛のもとになります。

大腿四頭筋の筋肉を鍛えて、関節を支える力が大きくなれば良いのですが、炎症が起きている時の運動は得策ではありません。

通常行なわれる電気治療や湿布は気休めで、治りません。鎮痛剤で痛みをごまかしているに過ぎません。

それと共に行なわれる膝の運動は効果的なものですが、リハビリでちょちょっと行なうくらいでは効果が出にくいのです。

膝の運動は、シッカリやってこそ効果が出るのですが、残念ながらシッカリやれている人はほとんどいません。

そして、この膝の運動は、大腿四頭筋の筋力低下と共に起こる、膝軟骨のすり減りには全く効果がありません。

次では、大腿四頭筋の筋力を上げる方法と膝軟骨のすり減りのセルフケアをお伝えしますね。