小腸のシステム障害を、お腹のツボを調べることで捉えることができたと書きました。
お腹のツボを調べ、ツボの反応を診ることで、内臓の凝りを見つけることができるのです。
実は、内臓も凝るんです!そして、凝ると内臓の働きは低下します。小腸に起これば、システム障害を招き、腸内環境が悪くなります。
この内臓凝り(小腸の凝り)が、内臓(小腸)の働きを悪くすることをおわかりいただけたでしょうか?
大腸に上流である小腸に「腸内環境の悪化」が起これば、下流に位置する大腸は、当然ながら悪影響を受けます。
川の上流が汚染されれば、下流に行くほど汚染が広がり、環境が悪くなります。同じことがお腹の中でも起こるわけです。
腸内環境の悪化は、摂取した食物が消化される過程で、小腸を通過している間に異常発酵をもたらします。
小腸の働きが低下するということは、消化物がゆっくりとしか移動しないということを招いてしまいます。
そうすると、消化物がゆっくりと小腸を移動する間に体温で温められながら移動します。
加えて、小腸の働きが低下していることによって栄養の吸収が悪くなっているわけです。
小腸の働きが悪くなって、消化物が栄養豊富なまま、ゆっくりと長い小腸を体温で温められながら移動して行きます。
この結果、小腸の末端あたり(大腸の手前あたり)で消化物の異常発酵が起こるのです。異常発酵を起こすとガスが発生します。
そして、異常発酵によって発生したガスは、腸壁の刺激となり、大腸の運動異常を起こします。動きが過剰になったり悪くなったりするのです。
これが、過敏性腸症候群の症状に繋がって行くのです。過敏性腸症候群の症状は大腸の症状だけれど、原因は小腸にあることがおわかりいただけたでしょうか。
では、小腸のシステム障害をどう取り除くのか?それは次回へ続きます。