月別アーカイブ: 2015年4月

アトピーのスキンケアについて1

アトピーは「皮膚の病気ではなくて、皮膚に症状のある病気」です。デトックス力が弱い体質×小腸の粘膜機能障害が原因で起こります。

皮膚に出る症状は、基本的にデトックスですから、必要以上に抑え込まないほうが良い症状です。溜まった老廃物を排泄するために、浸出とカユミが起こります。

カユミは老廃物を排泄を良くするために起こります。引っ掻くことによって、老廃物の排泄を促進することができます。

しかし、カユミは引っ掻いて過剰に皮膚を傷つけやすい行為という一面も持っています。掻くことでデトックスを促進するけれども、皮膚を傷つけることで回復を遅らせてしまうのです。

引っ掻いて皮膚を傷つけると、傷口に炎症が起きます。そして、乾燥が強くなり皮膚がゴワゴワになってしまいます。

デトックスの反応で皮膚から浸出とカユミが起こるけれど、カユミで皮膚を傷つけて回復を遅らせてしまうというジレンマが起こります。

しかし、これを完全に除去することは難しいばかりではありません。また、ある程度は必要な大事な回復反応なのです。

痒いのを我慢し続けることは、並大抵なことではありません。ですので、引っ掻くことを強くは制限はしません。その方が良い結果が出ます。

施術と併せて、引っ掻く行為は、丈夫で綺麗な皮膚を取り戻していくプロセスとして必要な行為なのです。

しかし、その際気をつけなければならないことがあります。それは、肌に触れる洗浄剤です。洗濯石鹸、柔軟剤、シャンプー、リンス、トリートメント、固形石鹸、ボディソープなどは特に注意してほしいものです。

つづく

アトピーのスキンケアについて2

皮膚に触れる洗浄剤は、アトピーの回復にとても大きなファクターです。洗浄剤には界面活性剤が配合されています。これは、皮膚バリアを壊します。

しかし、そもそも皮膚バリアは引っ掻くことで壊されてしまっています。それよりむしろ気をつけるべきなのは、化学物質が皮膚を通過して体内に侵入してしまうことです。

皮膚は、外界の異物をブロックするという働きを持っています。傷ついた皮膚の傷口からは異物が侵入します。これが繰り返し起こることによって皮膚が過敏になります。

化学物質中でも刺激性の強いものが、何度も何度も皮膚を刺激することで、皮膚の過敏性はどんどん強くなります。

そして、それが皮膚の回復をだんだん悪くしてしまうという悪循環を起こしてしまうのです。この現象がアトピーの病態をより複雑にします。

洗浄剤は、日常生活の中でいろいろな形で皮膚に接触します。中には、皮膚バリアを通過してしまうものまであります。

洗浄剤を全く使用しないで生活していくことはとても難しいことです。不可能と言っても良いと思います。

だからなおのこと、できるだけ、安全性の高い物質が使用されている洗浄剤を使用することをお勧めしたいです。

つづく

 

経皮吸収と経口吸収3(経皮吸収編)

経口吸収の正常な寛容力は、                         1、身体の全体力が旺盛                          2、小腸の機能が正常   このふたつの条件で保たれていると書きました。

では、次に経皮吸収を考えてみましょう。皮膚は異物を全てブロックし、体内に侵入しないようにするための組織です。

異物の侵入を防ぐために、表皮の外面は皮膚バリアで保護されています。これは、皮脂と汗が混じり合っているもので、潤いを保つ働きもあります。

しかし、近年の化学物質の氾濫で、皮膚バリアを通過してしまったり、皮膚バリアを壊してしまうような物質が身の回りに溢れるようになりました。

異物が皮膚バリアを通過して、体内に侵入すると免疫細胞が異物を排除するように働きます。

免疫の仕組みは少し複雑なので割愛しますが、異物排除反応の繰り返しで、免疫反応が過敏になると皮膚アレルギーを起こします。

皮膚のカユミを伴うので、皮膚を掻き壊してしまい、皮膚が傷つきます。そして、傷に異物が触り刺激し、カユミが起こるという悪循環に陥ってしまいます。

この悪循環を断ち、健全な皮膚に戻すには、皮膚バリアを保護することが必要です。

そのためには、経皮吸収されない、或いはされてもアレルギーを起こしにくい成分の使用されているものの選択が必要です。

顔に使うスキンケア用品、メイク用品、シャンプやリンス、トリートメント、ボディの石鹸やボディーソープ、洗濯石鹸などは特に気をつけたいですね。

加えて皮下の循環を良くして、デトックスを促し健全化することも必要です。これにはオリジナルの指圧(Hands Rub)が役立ちます。

自律神経の乱れがある場合は、自律神経施術(Stick Press)、内臓リンパの機能低下がある場合は、内臓リンパ施術(Lymph Touch)を併用します。

http://www.kanwado.net/treatment/

経皮吸収と経口吸収の、両輪を共に改善していくことがとても大事です。片手落ちでは効果的ではありません。

つづく

経皮吸収と経口吸収2(経口吸収編)

さて、口から入っていく飲食物は「身体にとって、危険かもしれない全くの異物」な訳です。

しかし、それらをを取り込んで消化し栄養摂取しないと、身体は維持できません。皮膚などのように、異物をことごとく拒むようなシステムではないのです。

異物をことごとく拒むようなシステムでは、飲食物全てが排除の対象になってしまい、アレルギー反応が起こってしまいます。

ある程度寛容にできているから、飲食物から栄養が吸収できるんですね。だけれども、悪いものが入ってきたときに対処できないとマズいわけです。

だから、まず胃液という酸(塩酸のような酸です)で消毒します。それをかいくぐってしまわれた場合は、嘔吐とか下痢で排泄されます。

こうやって、消化器内は健全に保たれ、消化吸収によって栄養が身体の隅々まで供給されるから、生きていけるわけです。

ところが、経口での飲食物の摂取でもアレルギー反応が起こってしまうことがあります。食物アレルギーです。

これは、飲食物がもともと合わなくて起こるのではなく、身体の寛容力が低下して起こってしまうと考えています。

臨床でいつも経験していることなんですが、経口吸収に対してのアレルギー(食物アレルギー)のある方は、消化器の中心である小腸や身体の全体力が低下している場合が多いのです。

腸や身体の全体力が低下しているので、身体の寛容力も低下してしまうのです。いや、むしろ低下させることで身体を守っているのです。

だから、小腸や身体の全体力を向上させてあげることが、より根本的な問題解決と言えるでしょう。

リッチーケアメソッドは、身体の全体力をオリジナルの指圧(Hands Rub)で改善し、小腸の機能をオリジナルの内臓リンパ施術(Lynph Touch)で改善していきます。http://www.kanwado.net/treatment/

つづく

経皮吸収と経口吸収1(総論)

外界と体内は厳格に仕切られています。仕切られているのは、
1、皮膚
2、粘膜 です。
皮膚は、外界に接する最も広い面積を持ちます。外界からの異物の侵入を防ぐためのバリア機能と、バリアを作るための働きを含む排泄機能が備わっています。
バリア機能だけですので、吸収機能はありません。吸収しない様にできているともいえます。薄い皮膚の膜だけで外界との境を作っています。
粘膜は、呼吸器と消化器、目や耳、泌尿器、性器などの粘膜が外界に接しています。目や耳、泌尿器、性器は皮膚と同じで吸収機能を持っていませんが、呼吸器と消化器の粘膜は吸収機能が備わっています。
呼吸器は空気を吸収し、それ以外は吸収しないようになっています。消化器は食物から必要な成分だけ吸収し、他は排泄します。
皮膚と目や耳、泌尿器、性器などは吸収機能が備わっていないため、異物侵入に対しては厳格に対処します。その性質から、炎症などで異物の侵入が何度も起こると、アレルギー反応を起こします。
呼吸器と消化器は異物を吸収する働きがありますから、少し寛容にできています。呼吸器は空気だけを取り入れる訳ですが、空気中には様々な異物が混在しています。それをブロックして、必要な空気成分だけを取り込みます。
呼吸器の粘膜に炎症が蔓延し、異物の侵入が重なるとアレルギー反応を起こしてしまいます。典型的な粘膜の慢性炎症が喘息です。
消化器の粘膜は、飲食物から栄養を吸収します。飲食物という、全くの異物を体内に取り込んで、必要な栄養素を吸収して不必要な物質は便として排泄します。
身体と全く異質の物質を取り込んで分解し、必要なものだけを吸収し、不必要なものは排泄するというスゴ技をいつも行っています。
身体に合わないものを取り込んだ時も、なるべくアレルギーを起こさないでおく「免疫寛容」という余裕のある働きを備えています。
口に合わないという言い回しがありますが、よほど相性の悪い食べ物ということができるかもしれませんね。
つづく

春のデトックスとアトピー

春は一年でいちばんの「デトックス時期」です。秋から冬にかけた低気温時期に溜まった毒素が排泄されます。

一般の人でも、この時期は「なんとなく体調が優れない」、不安定な季節です。デトックスによって、不快な症状などで体調が悪くなりがちになります。

アトピーに人も例外ではありません。皮膚状態が「悪化した?」と思うような症状が現れます。

また、皮膚を触るクセや、ストレス解消の代償手段で皮膚を触ったりすることで「カユミ」が起こり、掻いてしまうと皮膚状態が悪化します。

しかしこれは、「デトックス力が弱い体質」のアトピーの皆さんに起こる「皮膚からのデトックス」です、悪化ではありません。

当院で行う「リッチーケア」は、「掻いても悪化しない皮膚をつくってしまう」施術法ですが、この時期だけは例外です。少しだけ皮膚状態が悪化します。

デトックスされずに老廃物・毒素が身体に蓄積するより、デトックスで体内浄化が進んだ方が良いと思ってください。

どうしても気になるのであれば、この時期だけは「なるべく皮膚を触らない」ように心がけると良いですね。

一刻でも早くなんとかしたい方は、ご相談ください。