カテゴリー別アーカイブ: アトピー

アトピー 初診〜回復のロードマップ5

アトピーの回復過程の剣ヶ峰2

ふたつ目の剣ヶ峰は、最後の剣ヶ峰です。

その剣ヶ峰は、アトピーの皆さん共通のクセです。

どんなクセかというと、「無意識に皮膚を触るクセ」です。ハッとした方は自覚がある方ですが、触るクセを自覚できていない方も多いですよ。

皮膚を触るということは、皮膚を刺激するということです。触る程度の軽い刺激が皮膚に加わると、くすぐったい→痒いと感じます。

これは、アトピースキンの方だけでなく、ノーマルスキンの方でも同じです。そうです、「皮膚は触っていると、痒くなってくる」のです。

それで掻き出すと止まらない→皮膚を掻き壊す→皮膚は綺麗になっているのに、掻き壊しちゃって台無し、、、なので、「皮膚触るな〜」って指導してました。

うまく行きませんでした。理由は、ストレス。アトピーの人は、「気になるから触る」だけでなく、ストレス解消の代償として、「触って掻いている」のです。

ストレスフリーにするために、生活養生はしないって、最初に書きました。でも、最後の段階で「掻くな〜」ってやっちゃうと、ストレス解消の手段を奪うのです。

このことに気付いた時、ハッとしました。制限しちゃダメだと。掻きまくっても壊れない皮膚にしてあげなきゃ、普通の人と同じかそれ以上の皮膚って言えないって気付きました。

だから、剣ヶ峰2に対しては、「ある秘策」を講じます。

誰にも気づかれずに、どこでもできて、いつでもできて、一切お金がかからない方法です。

しかも、信じてなくても効く、疑ってても効く、否定してても効くという方法です。

これは、文章では伝えにくいので、この段階になった人に直接お伝えしています。

この項の最後に、「アトピーの治らない人」教えます。。。通ってくれない人です。すいません、当たり前なオチで。

諦めないでくださいね。他人事で施術しません、私。一緒に回復ロードしましょう。

アトピー 初診〜回復のロードマップ4

アトピーの回復過程の剣ヶ峰1

回復過程の剣ヶ峰1ってことは、剣ヶ峰2もあるってことですが、、、暗い気持ちにならないで読んでください。

回復が進んでくると、皮膚の質転換が起こってきます。もちろん良い皮膚に変わっていくのです。

この時に起こるのが、名付けて「ハイパーターンオーバー」です。ターンオーバーが次々起こります。

通常皮膚のターンオーバーは28日周期と言われてますが、そんなもんではありません。ボロボロ剥がれ落ちます。

1日1回どころではありません。数時間に1回くらいのペースで起こるときもあります。

皆さん、ここでとても戸惑います。当たり前だと思います。だって、徐々に回復してきたゴワゴワと赤みが、今度は一変してボロボロ剥がれ落ち出すんですから。

しかし、これは回復反応なんです。身体が頑張って「本来の皮膚」に戻ろうと、変身を重ねているんです。

ボロボロ剥がれている皮膚の下には、次の皮膚の表皮がスタンバイしています。繰り返し繰り返しターンオーバーをしていると、段々と皮膚が変わっていきます。

ボロボロ剥がれ落ちてる皮膚は、「薄くて弱い」のです。だからすぐツッパリ感が出て、剥がれ落ちちゃいます。

「薄くて弱い」皮膚は、ターンオーバーを繰り返すうちに、「厚みが充分で丈夫な」皮膚に変わっていくのです。

「その方の、本来の皮膚力」に戻っていきます。そして、施術でデトックスも促していますから、「普通の人より綺麗な皮膚」になっています。

ツヤ、ハリ、キメ。女性が羨むような皮膚ですよ。そんな状態に出会うと、私もとっても嬉しいです。

そして、最後の難関が待っています。。。

つづく

アトピー 初診〜回復のロードマップ3

アトピーの回復のしかた。〜施術を続けていくプロセスで起こること。

まず、ゴワゴワ、カサカサの皮膚のキメに変化が起こり始めます。だんだんときめ細やかになり、ゴワゴワ、カサカサから解放されて行きます。

そして、炎症で真っ赤だった皮膚に変化が起こり始めます。赤みのない正常な皮膚がまだらに出てきます。

このように回復してきても、だいたいの方は気づきません。なぜでしょうか?

悪いところばかりに目がいくクセがついていて、良くなったところを見逃しているのです。

そんなはずない!って思いませんか?私もそう思ってました。でも、現場で患者さんと向き合ってると、「ほとんどの皆さんが悪いとこにしかフォーカスしてない」のです。

いつも、「どれだけ状態が悪いか」に気が行ってしまっているので、「どれだけ回復したか」ということは、見えてても意識してないから見えてないのです。

人間の脳ってそんな性質があります。例えば電車の中で、赤いものを持っている人を記憶してくださいというと、できるだけたくさんの赤を記憶します。

そして、黄色いもの持っていた人を教えてくださいと聞くと、答えられないんです。目に入ってても意識してないから、記憶してないんですね。

このフォーカスの視点を変えてあげると、「回復の実感と喜び」を感じられるようになり、回復も加速するんですよ。

回復の道筋が見えてくると、気持ちが明るくなり、回復も促進されます。

つづく

アトピー 初診〜回復のロードマップ2

アトピーの生活養生は、基本行いません。

ビックリでしょ?何故だかわかりますか?

答えは簡単、ストレスが増えるからです。皮膚症状と向き合って、受け入れて生きているだけでも相当なストレスのはずです。

それなのに、さらにストレス増やして良くなりますか?

一般の治療法は、ここが分かってないんです…。我慢すればするほど、頑張れば頑張るほど良いくらいの感じですね。異常です。ドS(笑)

ストレス増やして良くなる病気なんてありません。しかも、アトピーのストレスはそれだけで相当です。ある意味、他人事だから、我慢を強要するんだろうなと勘ぐってしまうくらいです。

当院ではどうしているか。基本、生活養生ナシです。スキンケアフリー、食事養生フリー、なんでもフリーです。滅茶苦茶なこと以外は。

なぜそれが可能なのか?病態の根本にアプローチしているからです。植物の病気に例えると、「根っこを治せば、葉っぱは治る」ってことです。

葉っぱばっかりアプローチしてて、根っこは触らないアプローチで、病気は良くなるんでしょうか?

つづく

アトピー 初診〜回復のロードマップ1

当院で最も典型的な初診時の状態は、

  • 皮膚は真っ赤(あちこち広範囲での炎症)
  • 皮膚がゴワゴワ+ジクジクかカサカサ
  • 皮膚のあちこちに引っ掻きダメージ
  • 皮膚のカユミ(身体の奥から湧き上がるカユミ)
  • 皮膚のカユミ(掻き壊しによる表面のカユミ)
  • 皮膚の黒ずみ(度重なる炎症での色素沈着)
  • 習慣的スキンケア(ステロイド、プロトピック、保湿)
  • スキンケアに対する罪悪感(脱ステロイド志向)
  • 回復に対する不安(出口の見えないくらい気持ち)
  • ひきこもり傾向(人目にさらされるのを避ける)

このような状況を抱えて来院する方が多い。当院でまず行うのは、「アトピーは皮膚病でないこと」を教えること。

  1. 小腸の粘膜機能障害で、たんぱく質が高分子吸収され、排除反応が起こる
  2. デトックス力が弱い体質で、排除反応で分解された老廃物が皮下に溜まる

このふたつの病態が、掛け合わさって、「皮膚に起こる症状」がアトピーの病態であることを理解してもらう。

だから、皮膚だけにスキンケアしても、脱ステロイドでリバウンドに耐えても、玄米菜食で食養生?しても、ダメなんである。

ここを押さえてないと、何をやっても対症療法に過ぎない。したがって、治らないのである。

回復する道はひとつなのである。

  1. 小腸粘膜障害を回復させ、高分子吸収しないようにする
  2. デトックス力を促進させ、皮下の老廃物を除去する

このふたつを、施術で同時並行させながら、回復を目指す。これがマストです。

つづく

 

 

アトピーのスキンケアについて3

いつも肌に当たる、洗浄剤をなるべく無害なものにした方が良い。理由は、肌から吸収を繰り返すものだから、リスクを減らすほうが回復に良いからです。

では、毎日行うスキンケアはどうしたらよいでしょうか。基本的に、保湿剤もステロイドプロトピックもオッケーです。

ただし、それに終始していては皮膚本来の機能回復に結びつかない。だから、肌の回復状態に合わせてスキンケアをしていくことが基本です。

よく、「ステロイドに頼ってはアトピーが良くならないから、脱ステロイドをするんだ!」と頑張ってしまう方がいます。

しかし、これは危険。老廃物の浸出反応をステロイドで抑えていたわけですから、皮下には老廃物がどんどん溜まっているわけです。

脱ステロイドすると、抑えていた老廃物が一気に噴き出します。これをリバウンドと言います。今のリアルな自分に戻っただけで治ったわけではありません。

老廃物が出切ったら、一旦治まることもありますが、できれば過剰なリバウンド反応は起こさないで良くなった方が良いのではないでしょうか。

アトピー体質は、「デトックス力の弱い体質×小腸の粘膜機能低下」です。この両方を回復させるには、皮下に溜まった老廃物の排泄促進と、小腸でたんぱく質が高分子のまま吸収されないようにすることを同時に進めることが大事です。

セルフケア×プロケアの組み合わせが、最も効率よく回復に至る道です。

そして、生活必需品としての「安全な洗浄剤」も大切です。

セルフケア×プロケア+安全な洗浄剤を続けながら、普段のスキンケアをしてください。

回復してくると、だんだんスキンケアが「良い意味で疎かになってくる」のです。

スキンケアは、無理に止めるのではなく、回復とともに、自然と遠ざかることが最も安全でリバウンドを起こさない方法なのです。

 

 

アトピーのスキンケアについて1

アトピーは「皮膚の病気ではなくて、皮膚に症状のある病気」です。デトックス力が弱い体質×小腸の粘膜機能障害が原因で起こります。

皮膚に出る症状は、基本的にデトックスですから、必要以上に抑え込まないほうが良い症状です。溜まった老廃物を排泄するために、浸出とカユミが起こります。

カユミは老廃物を排泄を良くするために起こります。引っ掻くことによって、老廃物の排泄を促進することができます。

しかし、カユミは引っ掻いて過剰に皮膚を傷つけやすい行為という一面も持っています。掻くことでデトックスを促進するけれども、皮膚を傷つけることで回復を遅らせてしまうのです。

引っ掻いて皮膚を傷つけると、傷口に炎症が起きます。そして、乾燥が強くなり皮膚がゴワゴワになってしまいます。

デトックスの反応で皮膚から浸出とカユミが起こるけれど、カユミで皮膚を傷つけて回復を遅らせてしまうというジレンマが起こります。

しかし、これを完全に除去することは難しいばかりではありません。また、ある程度は必要な大事な回復反応なのです。

痒いのを我慢し続けることは、並大抵なことではありません。ですので、引っ掻くことを強くは制限はしません。その方が良い結果が出ます。

施術と併せて、引っ掻く行為は、丈夫で綺麗な皮膚を取り戻していくプロセスとして必要な行為なのです。

しかし、その際気をつけなければならないことがあります。それは、肌に触れる洗浄剤です。洗濯石鹸、柔軟剤、シャンプー、リンス、トリートメント、固形石鹸、ボディソープなどは特に注意してほしいものです。

つづく

アトピーのスキンケアについて2

皮膚に触れる洗浄剤は、アトピーの回復にとても大きなファクターです。洗浄剤には界面活性剤が配合されています。これは、皮膚バリアを壊します。

しかし、そもそも皮膚バリアは引っ掻くことで壊されてしまっています。それよりむしろ気をつけるべきなのは、化学物質が皮膚を通過して体内に侵入してしまうことです。

皮膚は、外界の異物をブロックするという働きを持っています。傷ついた皮膚の傷口からは異物が侵入します。これが繰り返し起こることによって皮膚が過敏になります。

化学物質中でも刺激性の強いものが、何度も何度も皮膚を刺激することで、皮膚の過敏性はどんどん強くなります。

そして、それが皮膚の回復をだんだん悪くしてしまうという悪循環を起こしてしまうのです。この現象がアトピーの病態をより複雑にします。

洗浄剤は、日常生活の中でいろいろな形で皮膚に接触します。中には、皮膚バリアを通過してしまうものまであります。

洗浄剤を全く使用しないで生活していくことはとても難しいことです。不可能と言っても良いと思います。

だからなおのこと、できるだけ、安全性の高い物質が使用されている洗浄剤を使用することをお勧めしたいです。

つづく

 

経皮吸収と経口吸収3(経皮吸収編)

経口吸収の正常な寛容力は、                         1、身体の全体力が旺盛                          2、小腸の機能が正常   このふたつの条件で保たれていると書きました。

では、次に経皮吸収を考えてみましょう。皮膚は異物を全てブロックし、体内に侵入しないようにするための組織です。

異物の侵入を防ぐために、表皮の外面は皮膚バリアで保護されています。これは、皮脂と汗が混じり合っているもので、潤いを保つ働きもあります。

しかし、近年の化学物質の氾濫で、皮膚バリアを通過してしまったり、皮膚バリアを壊してしまうような物質が身の回りに溢れるようになりました。

異物が皮膚バリアを通過して、体内に侵入すると免疫細胞が異物を排除するように働きます。

免疫の仕組みは少し複雑なので割愛しますが、異物排除反応の繰り返しで、免疫反応が過敏になると皮膚アレルギーを起こします。

皮膚のカユミを伴うので、皮膚を掻き壊してしまい、皮膚が傷つきます。そして、傷に異物が触り刺激し、カユミが起こるという悪循環に陥ってしまいます。

この悪循環を断ち、健全な皮膚に戻すには、皮膚バリアを保護することが必要です。

そのためには、経皮吸収されない、或いはされてもアレルギーを起こしにくい成分の使用されているものの選択が必要です。

顔に使うスキンケア用品、メイク用品、シャンプやリンス、トリートメント、ボディの石鹸やボディーソープ、洗濯石鹸などは特に気をつけたいですね。

加えて皮下の循環を良くして、デトックスを促し健全化することも必要です。これにはオリジナルの指圧(Hands Rub)が役立ちます。

自律神経の乱れがある場合は、自律神経施術(Stick Press)、内臓リンパの機能低下がある場合は、内臓リンパ施術(Lymph Touch)を併用します。

http://www.kanwado.net/treatment/

経皮吸収と経口吸収の、両輪を共に改善していくことがとても大事です。片手落ちでは効果的ではありません。

つづく

経皮吸収と経口吸収2(経口吸収編)

さて、口から入っていく飲食物は「身体にとって、危険かもしれない全くの異物」な訳です。

しかし、それらをを取り込んで消化し栄養摂取しないと、身体は維持できません。皮膚などのように、異物をことごとく拒むようなシステムではないのです。

異物をことごとく拒むようなシステムでは、飲食物全てが排除の対象になってしまい、アレルギー反応が起こってしまいます。

ある程度寛容にできているから、飲食物から栄養が吸収できるんですね。だけれども、悪いものが入ってきたときに対処できないとマズいわけです。

だから、まず胃液という酸(塩酸のような酸です)で消毒します。それをかいくぐってしまわれた場合は、嘔吐とか下痢で排泄されます。

こうやって、消化器内は健全に保たれ、消化吸収によって栄養が身体の隅々まで供給されるから、生きていけるわけです。

ところが、経口での飲食物の摂取でもアレルギー反応が起こってしまうことがあります。食物アレルギーです。

これは、飲食物がもともと合わなくて起こるのではなく、身体の寛容力が低下して起こってしまうと考えています。

臨床でいつも経験していることなんですが、経口吸収に対してのアレルギー(食物アレルギー)のある方は、消化器の中心である小腸や身体の全体力が低下している場合が多いのです。

腸や身体の全体力が低下しているので、身体の寛容力も低下してしまうのです。いや、むしろ低下させることで身体を守っているのです。

だから、小腸や身体の全体力を向上させてあげることが、より根本的な問題解決と言えるでしょう。

リッチーケアメソッドは、身体の全体力をオリジナルの指圧(Hands Rub)で改善し、小腸の機能をオリジナルの内臓リンパ施術(Lynph Touch)で改善していきます。http://www.kanwado.net/treatment/

つづく

経皮吸収と経口吸収1(総論)

外界と体内は厳格に仕切られています。仕切られているのは、
1、皮膚
2、粘膜 です。
皮膚は、外界に接する最も広い面積を持ちます。外界からの異物の侵入を防ぐためのバリア機能と、バリアを作るための働きを含む排泄機能が備わっています。
バリア機能だけですので、吸収機能はありません。吸収しない様にできているともいえます。薄い皮膚の膜だけで外界との境を作っています。
粘膜は、呼吸器と消化器、目や耳、泌尿器、性器などの粘膜が外界に接しています。目や耳、泌尿器、性器は皮膚と同じで吸収機能を持っていませんが、呼吸器と消化器の粘膜は吸収機能が備わっています。
呼吸器は空気を吸収し、それ以外は吸収しないようになっています。消化器は食物から必要な成分だけ吸収し、他は排泄します。
皮膚と目や耳、泌尿器、性器などは吸収機能が備わっていないため、異物侵入に対しては厳格に対処します。その性質から、炎症などで異物の侵入が何度も起こると、アレルギー反応を起こします。
呼吸器と消化器は異物を吸収する働きがありますから、少し寛容にできています。呼吸器は空気だけを取り入れる訳ですが、空気中には様々な異物が混在しています。それをブロックして、必要な空気成分だけを取り込みます。
呼吸器の粘膜に炎症が蔓延し、異物の侵入が重なるとアレルギー反応を起こしてしまいます。典型的な粘膜の慢性炎症が喘息です。
消化器の粘膜は、飲食物から栄養を吸収します。飲食物という、全くの異物を体内に取り込んで、必要な栄養素を吸収して不必要な物質は便として排泄します。
身体と全く異質の物質を取り込んで分解し、必要なものだけを吸収し、不必要なものは排泄するというスゴ技をいつも行っています。
身体に合わないものを取り込んだ時も、なるべくアレルギーを起こさないでおく「免疫寛容」という余裕のある働きを備えています。
口に合わないという言い回しがありますが、よほど相性の悪い食べ物ということができるかもしれませんね。
つづく

春のデトックスとアトピー

春は一年でいちばんの「デトックス時期」です。秋から冬にかけた低気温時期に溜まった毒素が排泄されます。

一般の人でも、この時期は「なんとなく体調が優れない」、不安定な季節です。デトックスによって、不快な症状などで体調が悪くなりがちになります。

アトピーに人も例外ではありません。皮膚状態が「悪化した?」と思うような症状が現れます。

また、皮膚を触るクセや、ストレス解消の代償手段で皮膚を触ったりすることで「カユミ」が起こり、掻いてしまうと皮膚状態が悪化します。

しかしこれは、「デトックス力が弱い体質」のアトピーの皆さんに起こる「皮膚からのデトックス」です、悪化ではありません。

当院で行う「リッチーケア」は、「掻いても悪化しない皮膚をつくってしまう」施術法ですが、この時期だけは例外です。少しだけ皮膚状態が悪化します。

デトックスされずに老廃物・毒素が身体に蓄積するより、デトックスで体内浄化が進んだ方が良いと思ってください。

どうしても気になるのであれば、この時期だけは「なるべく皮膚を触らない」ように心がけると良いですね。

一刻でも早くなんとかしたい方は、ご相談ください。

【アトピー、回復への道すじ】6

ハイパーターンオーバーが終わると、キレイで、キメが細やかで、シットリ感のある、丈夫な皮膚になります。

ノーマルスキンに人よりも、皮膚がキレイになったりするんですよ!自分のことと捉えて施術してますから、とっても嬉しく感じます。

そして、アトピーで苦しんでいた時、炎症を繰り返し、軟膏を塗り過ぎて、黒ずんでしまった皮膚までもが、再生が起こって行くと共に改善されて行きます。

黒ずんだ皮膚の改善が最も時間がかかるのですが、一般的には改善不可能なことなので、とても喜んでいただけます。

以上が、ざっとした回復への道すじなんです。アトピーは皮膚に起こる症状ですが、皮膚の病気ではありません。そして、とても複雑な背景を持っていることが多いのです。

ですから、回復のためのプログラムについてもそれぞれ違います。その方に適したベストの方法を取ることで、回復を目指して行きます。

最も大事なことは、ちゃんと通院することです。回復してくると、通院間隔を空けたくなりますが、回復の度合いに則していない場合は得策ではありません。

人ごとだからと思っていないがゆえに、敢えて書かせていただきますが、自己判断で誤ると、回復が大幅に遅れてしまします。

そのようなケースを何度も経験し、ご本人も含め、とても辛い思いをしてきました。それを避けるため、最短での回復を目指すため、施術しています。

【アトピー、回復への道すじ】5

さあ、そうしてカサカサ皮膚の状態を脱すると、脱皮が起こり始めます。とにかく皮膚がドンドンとボロボロむけるのです。

皆さんは、悪化したんじゃないかとビックリします。せっかく回復してきたのに、また振り出しかとガッカリします。しかし実は、これも回復の道すじなのです。

何が起こってボロボロむけだすのかというと、皮膚の再生が起こっているからなのです。これを、ハイパーターンオーバーと名付けています。

カサカサ状態を脱して、新しく再生したキレイな皮膚に変わる時に起こる変化です。

キレイな皮膚ができて来るのですが、まだ出来立てのほやほやの状態で、薄くて弱い皮膚なのです。

だから、バリパリになって剥がれ落ちる。その下に同じような状態の皮膚が控えていて、また剥がれ落ちるということが繰り返し行なわれます。

このハイパーターンオーバーは、一日に何度も繰り返されることがあります。中には、毎時間むけては再生しというケースもあります。

このハイパーターンオーバーを繰り返しているうちに、薄くて弱かった皮膚が徐々に厚みを増して、強くて丈夫でキレイな皮膚に変わって行くのです。

つづく

【アトピー、回復への道すじ】4

赤くてカサカサした皮膚で、表面のカユミを伴うものは、アトピーのカユミではありません。アトピー症状のデトックスは終わっているのです。

しかし、これが手強いのです。というのも、アトピーの皆さんは、皮膚を気にしているため、いつも皮膚のどこかを触っています。

クセになっているのです。習慣になってしまって、知らないうちに触ってしまっているのです。

皮膚は触るとどうなるか?カユくなるのです。ノーマルスキンの方でも、皮膚を触っているとカユミを誘発します。

そして、掻いてしまいます。厄介なのは、カユミは掻くことによって強くなり、広がって行くのです。あっちもこっちもがカユくてたまらない〜〜〜となってしまうのです。

こうなると、カユいから掻く→皮膚を掻き壊す→掻き壊された皮膚は傷つき回復が遅れてしまう。という悪循環に陥ります。

この様な悪循環を断ち切るため、「皮膚を触らない様にね〜〜〜」とお伝えしていた時期がありました。睡眠時以外は触らないでねと伝えていました。

しかし、上手く行かないのです。皆さんは良くなりたい一心で、触らない様に心がけます。

しかし、触らない様に心がければ心がけるほど、触りたくなりストレスを感じます。そして、触るとカユミがリバウンド、、、掻きまくってしまうのです。

どうするんだ?と途方に暮れ懸かっていたときに友人からヒントが来ました。病気の苦しみを人ごとでなく、自分の問題として施術に当たるということです。

当たり前といえば当たり前のことですが、当たり前のことをできてる医療関係者って、実はまれなんです。

この、当たり前のことを、再度自分の胸に刻むことで突破口が開けました。触らないことを強制しない日常生活を送ってもらうことが可能になりました。

つづく

 

【アトピー、回復への道すじ】3

ゴワゴワ、ジクジクの皮膚が改善されてくると、ゴワゴワの部分は皮膚の厚ぼったさが変化します。ジクジクの部分は乾いてきます。

そうすると現れるのが、カサカサして赤みを帯びた皮膚です。ですが、ごわごわして暑く固い感じや、ジクジクして浸出液が排泄されるところは改善されています。

赤みを帯びた皮膚は、カユミを伴います。このカユミが問題なのですが、カユミには二種類の分類があります。

  1. 身体の奥から湧き上ってくるようなカユミ:これはアトピーのカユミです。不要な老廃物を排泄するためのカユミ、デトックスのカユミです。
  2. 皮膚表面のカユミ:これは赤くなって炎症を起こしている皮膚、カサカサしてホコリや雑菌に曝されている皮膚に起こる症状です。

このふたつのカユミを混同してしまうと、回復の度合いを見誤ります。1のカユミは、まだデトックスが必要ですし、2は皮膚の保護が必要です。

1の状態に関しては、皮下に溜まった老廃物のデトックスを促す施術(漢和堂指圧)と内臓のケア(内臓リンパケア)が必要です。粛々と施術を繰り返すことが肝心です。

2の状態の場合は少し厄介です。回復が進んでいる状態なのですが、ここで保湿剤などに頼り切ってしまうと、皮膚の保湿機能が戻ってきません。

ですので、いつも習慣的に保湿ではなくて、必要なときに最小限に保湿が望ましいです。また、保湿剤はホコリや雑菌を集めて、くっ付いたままにしてしまう可能性があります。

つづく